哲学的テーマを圧倒的ギャグセンスでまとめあげた『チェンソーマン』のすごさ

チェンソーマン
集英社 :チェンソーマン 作:藤本タツキ

『このマンガがすごい!2020』第4位『チェンソーマン』
一体どこがすごいのか、実際に読んで確かめてみることにした。


・・・


めちゃくちゃ面白い。
他のマンガで例えて申し訳ないのだが、例えるなら
『ひなまつり』のユルさとスピード感 ×『東京グール』的な哲学的テーマ
って感じの作品。

わりと重めのテーマを抱えつつも、読んでいる間は全く
そのテーマを感じさせない。ギャグセンスとセリフの応酬が実に心地よい。
絵の情報量は多いが、やはりセリフの軽さがそれを和らげてくれる。

『チェンソーマン』は
絵、コマ割り、セリフ、キャラ、テーマ
それぞれが奇跡的なバランスで成り立っている
今世紀最高にぶっ飛んだマンガ。

チェンソーマンのあらすじ

チェンソーマンあらすじ
集英社 :チェンソーマン 作:藤本タツキ

この世には悪魔と人間が存在する。
悪魔は人間の恐怖と血が大好物。


全てを失い、一度死んだ主人公の少年デンジ。
デンジはチェンソーの悪魔と融合し悪魔と人間のハーフとなった。
そんなデンジに利用価値を見出した政府のデビルハンター(公安)は
デンジを公安に向かい入れる。

生まれてこの方「最低限度の生活」をおくることもままならなかったデンジにとって
そこは夢のような生活であった。
しかし、デンジは次第に夢を抱くようになる。

そう
『女を抱きたい』

1日3食で幸せな人生を送れるはずだったデンジは
男ならだれでも抱く欲望をもってしまった!

果たしてデンジは無事『女を抱く』ことはできるのだろうか!?

・・・

まぁなんだかんだで最強の悪魔『銃の悪魔』を倒すことが
最終的な目的。
そのラスボスまでの道のりでは、多くの仲間が死に、多くの謎が
露呈していく…

底の見えない面白さ

底の見えない面白さ
集英社 :チェンソーマン 作:藤本タツキ

「人の持つ夢や目標は他人の尺度では測れない」
チェンソーマンを読むと、そんなことを言われている感じがする。

デンジの夢は『女を抱くこと』
だけど、周りで働いている仲間たちは『家族のための復讐』だったり
『大事な人を守るため』だったりと、いかにもな夢や目標を抱いている。

背負っている物の違いが人間の価値を生み出す。
そんな使い古された言葉を作者である『藤本タツキ』は真っ向から否定しにかかっている。

どんなに壮大で無謀な目標を掲げていても、今この瞬間を楽しめず全力で生きていないのであれば
それは生きていると言えるのだろうか?

そんな問いを投げかけられた気がした。


・・・


この作品は、こんなような重いテーマを底に抱えつつも、いい意味で軽い。
胸を揉みたいがために、悪魔の言葉を信用してしまうぐらいに軽い!!

基本的に主人公とその周りの魔人(悪魔に支配された人間)の行動やセリフが
男子高校生の休み時間のノリ。
そのノリのまま強大な悪魔と闘ったり仲間が死んだりするもんだから
読者の心はぐちゃぐちゃにかき乱される。

その感覚が病みつきになる。

ページをめくる手が止められない。
もっとかき乱してくれと深層心理が訴えかける。

そうなったらもうチェンソーマンの思うつぼである。

レクイエム
集英社 :チェンソーマン 作:藤本タツキ

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