メタバースが普及した未来を考えてみる

先日Facebook社が社名を変更し『Meta』になった。
それに伴って世間ではメタバースという単語が注目を浴びている。

今回はそのメタバースでいったい何ができるのか?
何ができるようになるのか?を考えてみたいと思います。

そもそもメタバースってなに?

「超越(meta)」×「宇宙(universe)」を組み合わせた造語。
Twitterやネット上で言われているメタバースはもっぱら『経済活動が可能な仮想世界』という意味を孕んでいると思われる……

感覚的には任天堂のゲーム『どうぶつの森』が近いかもしれないです。
どうぶつの森のゲーム性にリアルマネーが登場する世界。それがメタバースの一種。

メタバースはまだまだ定義の定まっていない言葉なので、実際に体験したり調べたりしていく中で感覚的に覚えていくことがいいと思います。

実はこのメタバース、昔から存在していて2003年にリリースされた『Second Life』というゲームに採用されています。

Second Lifeは3DCGで表現された仮想世界で、プレイヤーはアバターを利用して仮想世界を練り歩いたり、他プレイヤーと交流したりできます。さらにすごいのが、このゲーム内で土地を購入したり、店を運営して利益を上げることも可能だという事。リアルマネーです。

かなり時代を先取りしたゲームで、今なお数万人のユーザーが遊んでいると言われています。
なのでメタバースは、ぽっと出の新参者ではなく昔から存在する言葉なんですね。

なぜ今再注目された?

これはコロナウイルスの影響がかなり大きいと思います。

コロナウイルスは人々が今まで当たり前に行ってきた、対面コミュニケーションに待ったをかけました。外出する際は必要最低限の人数で、会話をするときはマスクを着用、飲食店では団体利用を制限するまでになっています。

このコロナの影響により、可能な限り人動を抑制しようと社会はリモートワークに力を入れました。
その結果、幸か不幸か社会の不健全さ、無駄の多さが露呈されたのです。

毎朝決まった時間に出社するために、満員電車に揺られて通勤。
会議やミーティングの為に物理的な部屋を予約し、物理的な書類を用意してプレゼン。

いままで当たり前だと思って行っていた活動を抑制した結果、通勤や会議などの無駄が、社会には蔓延っているということが人々に認知されていきました。

そのため、今ではリモートワークは当たり前になっていますし、ミーティングや会議は画面越しで行うことは普通です。

こういった人々の意識改革とコロナによる影響が相まって、メタバースがより身近に感じられるようになったと僕は考えています。

他にもスマホの普及、SNSの登場、仮想通貨とブロックチェーンの登場など、メタバースの土壌が整った感がありますよね。

メタバースの利用用途

で、ここからが本題。
2021年、これからのメタバースの利用用途にはいったいどんなものがあるのか、考えられるだけ羅列していきたいと思います。

  • 仕事のミーティング、会議
  • ライブ等のイベント
  • 博物館、美術館等のギャラリー
  • VR、ARを利用したゲーム体験
  • VR、ARでのクリエイター活動
  • 仮想空間内での広告
  • アバターのファッションシステム
  • 世界中の人々との交流
  • 飲み会、パーティー
  • 勉強会、学校、体験学習などの教育

ホントに上げ出したらキリがないです。
メタバースでは物理的な障害がほとんど排除されるため、今まで不可能や困難だった行動すべてにおいて解決策を提示してくれます。これぞSFの世界って感じでワクワクが止まりません。

メタバース内でのクリエイト活動

とにかくやれることが無限にあるメタバースですが、僕が今最も期待している内容をご紹介したいと思います。それは『メタバース内でのクリエイト活動』です。

どういうことか?

ざっくり言えば「仮想空間の中で仕事を効率的に進める」という事です。

現状だと、文章を書いたり、絵をかいたり、動画を撮ったり、動画を編集したり、本を読んだり、資料を作ったりなどの作業は物理的なデバイスを使って行っていますよね。マウス、キーボード、ペンタブ、液タブ、PCなどなど。

メタバース内ではそれらの物理デバイスを全く使わず、より効率的に作業が行える可能性が高いんです。実際すでに、メタバース内で絵を描いてNFTとして販売するなどの活動は行われています。

メタバース内では物理的な制約がほとんどないため、いままで考えられなかった方法で作業が行えるようになる予定です。簡単に言えば、データに直接触れるようになるから物理デバイスが必要なくなるわけですね。なのでより直感的に作業が行えるようになります。

例えばテキスト入力は、簡単なジェスチャーや、神経回路の電気信号を利用した入力が可能になるみたいです。他にもウィンドウ操作、資料データの加工、イベント設営などがより直感的に行えるようになると思います。

限りなくSFチックな話なのですが、これらのことが5年後には当たり前になっているかもしれません。

体験ベースのコミュニケーションへ

そしてメタバースが変える最大の事柄は、インターネットを体験ベースのコミュニケーションに変えることだと僕は考えています。

インターネットの世界は技術の進化と共に歩んできました。
初期のインターネット、つまりWeb1.0はテキストが主流のコミュニケーションツールでした。
ホームページの作成や、掲示板への書き込みなど。

さらに技術は進歩し、テキストから画像、そして動画へとコミュニケーションは進化してきました。
それらはWeb2.0と呼ばれています。

スマートフォンが普及し、誰もがいつでもどこでもインターネットにつながり、情報発信できるようになった現在。それがWeb2.0です。その中でも特にSNSの登場で社会は激変しましたね。

企業がSNSを利用したマーケティングを行うことは当たり前ですし、SNS上で影響力を持つインフルエンサーも登場しました。

しかしこのWeb2.0の進化は、格差を大きくするという問題も同時に生み出しました。
あらゆるデータを持つ巨大企業が市場を独占し、データを利用して莫大な利益を得ていることはみなさんご存じだと思います。Google、Amazon、Facebook(Meta)、Apple、これらの企業の名を聞いたことない人はいないでしょう。

つまり、GAFAのような巨大な企業による、経済の中央集権化が今現在浮き彫りになっているわけです。
中央集権化が一重に悪いとは言えないのですが、巨大企業に依存してしまうと、障害や不祥事によって社会が機能しなってしまう可能性を孕んでいます。

そしてそのGAFAを打ち倒す、新たなインターネットがWeb3.0と言われています。
Web3.0はより個人にフォーカスが当たる思想がベースとなっています。

例えばブロックチェーン。ブロックチェーンの普及により、個人間でのデータのやり取り、金銭のやり取りがトラストレス(信頼不要)にタイムラグ(時間差)がなくスムーズに行えるようになります。

これは個人で活動するクリエイターや個人事業主にはかなりメリットのある話で、今までのようにアマゾンや楽天、アップルストアなどのプラットフォームを介さずとも商品販売や仕事が行えるようになるという事です。これは今まで払っていた過剰な手数料がほぼほぼなくなることを意味しています。

さらに支払いのタイムラグが無くなることで、売上がその日のうちに手元に届くなんてことも普通になっていきます。クレジットカードや各種支払いサービスを利用していると、月末にまとめて売り上げが振り込まれるなんてことは当たり前だと思います。

そのタイムラグが無くなることで、経済がよりスムーズに回り、社会全体の利益にもつながります。
これらがWeb3.0の経済的なメリットです。

そしてこのWeb3.0とメタバースが組み合わさることによって、テキストや画像、動画といったコミュニケーションから『体験』を通じたコミュニケーションに変わっていきます。

どういうことかというと、現実世界のように友人と集まって話したり、勉強したり、飲み会をひらいたりなどの活動がメタバース内の3D空間で行えるようになるということ。しかもネットさえつながれば、どんな場所にいてもそれが可能です。

つまり、今までは画面越しでテキストや画像、音声を使ってコミュニケーションをとっていたものが、フェイスtoフェイスで行えるようになります。※アバターでも可

そうなると相手の表情や声色、ボディランゲージから情報を得ることが可能で、より現実に近いコミュニケーションがネット上で行えます。

この体験を例えるなら、家のテレビで観る映画と映画館で観る映画ぐらいの情報量の差があるとおもいます。家で観る映画も面白いですが、映画館で観る映画はやはり別格ですよね。
迫力、臨場感、没入感は家庭ではなかなか再現できないです。

勉強で例えるなら、オンライン授業と対面授業の差でしょうか。

つまりメタバースでは現実のように、五感を働かせたコミュニケーションが主流になるという事です。
これはかなり革命的ですね。

そしてメタバースを起点に新たな経済圏が生まれ、格差やハンディキャップとは無縁の世界が生まれることを期待してしまいます。

そんな社会が実現するといいなぁ。

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